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思春期外来とは

思春期の心とからだのお悩みに寄り添います

大人の体へと急激に変化する10代は、ホルモンバランスの揺らぎとともに心も繊細に変化する時期です。「思春期外来」は、こうした成長期特有の心身のお悩みや違和感を安心してご相談いただくための専門窓口です。
この年代のお悩みは、身近なご家族だからこそかえって話しづらかったり、思春期特有の心理的な壁から一人で抱え込んでしまったりすることが少なくありません。相談できずに悩む時間が長くなるほど、心身の負担は大きくなってしまいます。当院ではご本人のプライバシーと気持ちを第一に尊重し、お一人でのご受診はもちろん、保護者の方との同席受診にも柔軟に対応しております。

こんな症状やお悩みはありませんか?

  • 生理痛がひどくて、授業や部活動に集中できない
  • 数ヶ月も生理が来ない、または不規則で予定が立てられない
  • 15歳を過ぎても初潮(最初の生理)が来ない
  • 生理の量が多く、服を汚さないか不安
  • 胸のしこりや毛の悩みなど、体の発育に不安がある

思春期によくみられる疾患

月経痛・生理痛(月経困難症)

月経痛が起きるのは、内側から出る物質のはたらきで子宮が縮み、経血を押し出そうとするからです。思春期はまだ子宮そのものが小さく、出口も狭くて硬いため、押し出すのに大きな力が必要になります。痛みが強く出るのは体のしくみによるもので、気の持ちようではありません。
それでも、「若いから当たり前」「我慢するもの」として、痛みを抱えている10代は大勢いらっしゃいます。
痛みの重さは、治療で変えられます。当院では、痛みの状況を的確に分析し、痛み止めをどう使うかを見直し、体質に合う漢方や生活面の調整も組み合わせていきます。

思春期での月経痛(生理痛)の一般的な症状

思春期の月経痛では、下腹部の痛みに加えて、全身のさまざまな不調が同時にあらわれるのが特徴です。
中心となるお腹の痛みのほかにも、腰の重さや脚のむくみ、下痢、吐き気、食欲の落ち込みなどが、痛みと同じ時期にまとめて出てくることがあります。これは、経血を外に押し出そうと子宮が収縮する際、その刺激が周りの臓器や全身にまで伝わってしまうためです。
特に初経を迎えて間もない時期は、身体の成長やホルモンバランスがまだ途上にあるため、毎月同じ症状が出るとは限らず、出方がその都度変わることも少なくありません。痛みの強さや体調のつらさを感じたときは、無理に我慢せずご相談ください。

検査方法

痛みの原因に子宮の病気などが隠れていないか、生活にどのくらい支障が出ているかを詳しく確認します。
一番心配されやすい診察台での内診ですが、性交渉の経験がない方に無理に行うことはありません。問診を中心に、痛むタイミングや日常生活への影響、市販薬の効き目などを詳しく伺います。
必要に応じて、お腹の上からあてる超音波(エコー)検査を行い、子宮や卵巣の形・大きさに問題がないかをやさしく調べます。

治療方法

薬物療法(鎮痛薬・鎮痛補助)
痛みの強さやタイミングに合わせて、適切な痛み止め(鎮痛剤)の飲み方を見直します。必要に応じて痛みの元を抑えるお薬を処方します。
漢方療法
体質や冷えの程度に合わせ、血行を改善して痛みを和らげる漢方薬を組み合わせます。
低用量ピル・ホルモン療法

痛みが強い場合や日常生活に支障が出ている場合は、排卵と子宮内膜の変化を抑えて痛みを根本から和らげるお薬を検討します。

生理不順(月経不順)

生理が周期通りに来なかったり、間隔が短すぎたり長すぎたりする状態です。思春期のお悩みで最も多く見られる症状のひとつです。
初経から2〜3年ほどは、脳と卵巣の連携が未発達なためホルモンバランスが不安定になりやすく、周期が定まらないこと自体は珍しくありません。しかし、その背景に急激な体重の変化やストレス、過度な運動などが隠れていることも多く、放置すると将来の不妊や骨密度の低下につながる場合もあります。

思春期での生理不順の一般的な症状

周期の乱れ方は人によってさまざまで、時期によって変化することもあります。
稀発月経(きはつげっけい): 生理の間隔が39日以上空いてしまい、数ヶ月来ないこともある
頻発月経(ひんぱつげっけい): 24日未満の短いサイクルで頻繁に生理が来る
周期がバラバラ: 毎月の周期がまったく読めず、不安定な状態が続く
また、周期の乱れと同時に、経血の量が極端に少なかったり多すぎたりする症状を伴うこともあります。

検査方法

生理不順を引き起こしている原因が、ホルモンバランスの未発達によるものか、生活環境やその他の要因によるものかを確かめていきます。
性交渉の経験がない方に診察台での内診を無理に行うことはありません。問診では、これまでの生理周期の記録、身長・体重の推移、部活動などの運動量、受験や人間関係のストレス、ダイエット歴などを詳しく伺います。
そのうえで、お腹の上からの超音波(エコー)検査で子宮や卵巣の発育状況を確認したり、少量の採血でホルモン値を測定したりして判断します。

治療方法

生活習慣の改善・経過観察
体重の急激な減少やストレスが原因の場合は、まずは食事や生活ペースの調整を行い、自然な回復を促しながら経過を観察します。
カウフマン療法・ホルモン療法
お薬(女性ホルモン剤)を使って一時的に正しい周期の消退性出血を起こさせ、脳と卵巣のリズムを整えていきます。
漢方療法
体に負担をかけずにホルモンバランスや自律神経を整え、本来の生理周期を取り戻すサポートを行います。

不正出血(無排卵性出血など)

通常の生理期間(約3〜7日間)以外のタイミングで、デリケートゾーンから血が出たり、茶色いおりものが続いたりする状態です。
思春期の不正出血の多くは、ホルモンバランスが整っていないことで排卵がうまくいかず起こる「無排卵性出血(機能性出血)」です。体の成長過程で起きる一過性のケースが多いですが、少量の出血であっても長期間続くと貧血を引き起こす原因になります。

思春期での不正出血(無排卵性出血など)の一般的な症状

中間期出血: 生理と生理のちょうど中間の時期に少量の出血がある
だらだら続く出血: 生理が終わったはずなのに、少量の出血や茶色いおりものが1〜2週間以上続く
不規則な大量出血: 前触れなく急にまとまった量の出血が起こる
痛みを感じないことも多いですが、出血が長く続くことで立ちくらみ、だるさ、疲れやすさといった「貧血症状」があらわれることがあります。

検査方法

出血がホルモンバランスの乱れによるものか、感染症やその他の原因によるものかを判別します。
性交渉の経験がない方に診察台での内診を無理に行うことはありません。問診で出血の時期、期間、色や量などを詳しく伺います。
必要に応じて、お腹の上からあてる超音波(エコー)検査で子宮の内部に異常がないかを確認し、血液検査で貧血の程度やホルモンバランスの数値を調べます。

治療方法

経過観察
出血量が少なく、貧血もみられない場合は、生理周期の記録をつけながら経過を観察します。
止血剤・ホルモン療法
出血が長引いている場合や量が多い場合は、止血剤やホルモン剤(黄体ホルモンや低用量ピルなど)を一定期間服用し、出血を止めて子宮内膜をリセットします。
鉄剤の投与
出血に伴って貧血を起こしている場合は、お薬で鉄分を補い体調の回復を図ります。

月経前症候群(PMS)

生理が始まる3〜10日ほど前から心や体にさまざまな不調があらわれ、生理が始まると嘘のように症状が和らいだり消えたりする状態です。
原因は排卵後に女性ホルモンのバランスが大きく変化することですが、特に思春期は、学校生活での人間関係や受験のストレス、自律神経の乱れが複雑に重なり合うことで、症状が重く出やすい傾向にあります。

思春期での月経前症候群(PMS)の一般的な症状

心の症状と身体の症状が複雑にからみあってあらわれます。
心の不調: 理由もなくイライラする、家族や友達に当たってしまう、急に落ち込む、涙もろくなる、集中力がなくなる
身体の不調: 下腹部の張り・痛み、頭痛、強い眠気または不眠、ニキビや肌荒れ、乳房の張り、むくみ、過食または食欲不振
毎月同じ時期にこのような症状が繰り返しあらわれ、生理が来るとスッキリ軽くなるのが大きな特徴です。

検査方法

症状が出現する「時期」と「内容」を整理することが最も重要です。
性交渉の経験がない方に診察台での内診を行うことはありません。問診を中心に、不調が起こるタイミング(生理との関連性)や、学校生活・家庭生活にどれくらい影響が出ているかを伺います。生理日と症状を記録した「症状日記(ライフログ)」をつけてもらうことで、より正確な状況を把握します。
また、他の病気(甲状腺の疾患など)が隠れていないかを確かめるため、必要に応じて少量の採血検査を行うこともあります。

治療方法

生活指導・カウンセリング
症状が起きるリズムを自分で把握し、生理前は無理なスケジュールを避ける、カフェインや甘いものを控えるなどの調整を行います。
漢方療法
イライラや落ち込みといった心の症状、むくみや頭痛などの身体の症状に合わせて、自律神経や気血のめぐりを整える漢方薬を処方します。
低用量ピル・薬物療法
排卵を一時的に休ませることで女性ホルモンの変動を抑え、PMSの症状を根本から予防します。精神的な症状が強い場合は、適切な鎮静薬や抗不安薬などを組み合わせることもあります。

原発性無月経

特定の年齢を超えても一度も生理が来ない状態は、単なる成長の遅れではなく、「原発性無月経」かもしれません。医学的な分類上の定義は18歳以上とされていますが、受診のタイミングとしては「満15歳」を一つの目安としてお勧めしています。日本人の平均初経年齢(約12歳)から3年ほど経過していることに加え、思春期は「一生涯の骨の強度(骨量)」を蓄える極めて重要な時期だからです。この時期にエストロゲン(女性ホルモン)が不足したままだと骨の形成が十分に行われないため、将来の健康を守る観点からも早めの原因確認が欠かせません。

検査方法

無月経の検査では、ホルモンのバランス、子宮や卵巣の状態、これまでの成長経過や生活習慣を確かめていきます。
一番心配されやすい診察台での内診ですが、性交渉の経験がない方に無理に行うことはありません。お身体の診察は、胸の発育や体毛の変化など、外側から分かるサインの確認が中心です。
問診では、身長や体重の推移、日頃のストレス、ダイエット、部活動といった生活環境を詳しく伺います。思春期の無月経は、体重の変化やストレスが引き金になっているケースが多いためです。
そのうえで必要に応じて、お腹の上からあてる超音波(エコー)やMRIで子宮や卵巣の形を確認したり、少量の採血でホルモン値を測ったりして、原因を特定していきます。

治療方法

ホルモン療法
体内で不足している女性ホルモンを薬で補い、第二次性徴の促進や月経周期の確立、合併症の予防を目指します。
手術療法
生殖器の形態的な異常や、将来的な疾患リスクを回避するために検討されます。

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